Optics Japan 2002



○清野 宜秀、加藤 知之、菅原 康弘、森田 清三

フォトン原子間力顕微鏡の高分解能化

我々のグループでは非接触原子間力顕微鏡(NonContact-Atomic Force Microscope)を用いた近接場光測定を行っている。この方式は探針が近接場光領域に侵入することで生じる探針先端の表面起電力(δφ)を力として検出し、画像化する。現在まで我々はδφ^2項を抽出する検出系を採用してきたが、力信号としての近接場光は非常に微弱であるため、高分解能化は困難であった。今回、我々は二重周波数変調方式を用いた新しい近接場光検出方式を提案する。これは入射光と探針・試料間印加電圧をそれぞれ異なる周波数で変調し同期検出された、それぞれの周波数成分を除算することによってδφ成分のみを抽出する方法である。この新手法により、現在0.9nmの横分解能が実現されたと考えている。本講演では実際の凹凸像と同時測定される近接場光像と比較しながら議論する予定である。



Optical Society Of Japan
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